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Posted by naturum at

2008年08月01日

ご報告

前回から1ヶ月以上に渡りレポートが中断してしまったことを、まずはお詫びいたします。
この間に起こったことを時系列に沿って報告させていただきます。

六月の初旬、カモプロ事務局宛に一通の報告がありました。
「子ガモが母ガモとはぐれてしまったようだ」というのです。
まだ親離れする時期ではないにもかかわらず、子ガモは「ピーピー」と
鳴きながら、必死に母親を探して水面を彷徨っていました。



そしてその翌日、衝撃的な通報を受けることになりました。

「母ガモと思われる成鴨の死骸が運河に浮かんでいる・・・」

スタッフが駆けつけてみると、頸部と腹部を何者かに食された無残な姿がそこに浮かんでいました。
肉食系の動物に襲われてしまったようです。

子ガモの安否が気に掛かり探してみると、遠くの水面で一羽泳いでいます。
そこに一羽の雄鴨(恐らく父ガモ)が現れました。
そして、父ガモに誘われるように子ガモは母ガモの死骸に近づいてきました。
暫くの間母ガモの近くを離れようとしませんでしたが、また父ガモに誘われ、帰って行きました。

専門書などによると、雄のカモは子育てを行わないと言われています。
しかし、我々が観察していた父カモは違いました。

母子がカラスに襲われたときも、他のカモに脅かされたときも
必ず飛んできて守っていました。
そして、母親が死んだ後も、別の家族と一緒に生活をする父子の姿を見ることができました。


写真左 2008.6.13撮影

・・・現在・・・
我々が設置した「カルガモの巣」周辺で生まれ育った子ガモたちは、今では一見したところ親ガモと見分がつかない程に大きく成長しています。

この子たちが、伴侶を得て、再び子供を作るとき、私たちの作った巣をりようしてくれるでしょうか・・・・


人工巣で産卵した最初のカルガモの親子は卵が孵化してからもしばらくの間巣を利用していました。
しかし、生まれてすぐに自分でエサを採ることのできるカモの場合、他の鳥と違い、卵が孵化すると巣を捨ててしまうのが通例のようです。

人工巣を調査してみました。
すると、中には草を押しつぶした4つの皿状の産卵床がありました。

この人工巣を使った母親は4羽ほどいたのでしょう。
今年はカメラの設置など行えなかったのですが、来期は小型カメラで観察できるようがんばってみたいと思います。



今、この水域には計30羽程のカルガモが棲みついているようです。
自然界の生態系に人間がどうかかわっていくか、という大きな課題と
これからも真摯に向き合いつつ、今後も彼らの生活を見守っていきたいと
思います。


そして7月も終ろうとするとある日、巣から8羽の可愛いヒナを連れた親子が出てきました!
今期、最後と思われるヒナの誕生です!

つづく・・・  


Posted by カルガモプロジェクト at 16:08Comments(0)