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2009年04月24日

カワセミ勉強「宍道湖グリーンパーク」

今回はカワセミの人工営巣例として、こちらをチェック。
芝浦・港南の運河と、規模は全く違うものの、
海近の汽水域で、富栄養という共通点があります。

宍道湖グリーンパーク

サイトに載っている写真が小さいのですが、
いわゆるカワセミブロック系の人工営巣地です。
現地へ行ってみたいのはヤマヤマですが、
さすがに東京→島根では、気楽に見学というわけにもいかず、
Telでインタビューしました。

・ 営巣壁は、普通の護岸用(?)PCに直径5cmの穴を開けたもの。
・ 2m幅のPC1枚あたり穴を2コ。それを3つ連結したので穴は都合6コ。
・ 露出部の高さは約1.5mで、地面から1mくらいのところに巣穴。
・ 天頂部に板を張り出させて、蛇避けに。
・ 約2mの草地をはさみ、園内の人工池に向けて建っている。


専用のカワセミブロックを使っているわけではないそうですが、
基本的な考え方や、構造はほぼ同じようです。
また、意外とこじんまりしていますが、
カワセミの広く固い縄張りを考えれば、
(=どうせ1カップルしか使えないわけだから)
このくらいで良いのかも。

 # うちも、これなら作れる?ぴよこ3

そして、今回のインタビューで、
一番勉強になったのが、この2点のつながり。

・ なんで普通に土の壁にしないのか、と
・ 埋め戻しという運用。


何もわざわざコンクリの壁に穴なんてことをせず、
ただモコっと土を削れば良いのではないかと思ったのですが、
これだと連続運用に支障が出るらしいです。

何でかというと。

カワセミは繁殖前に自分で巣穴を掘り、
そこで1シーズンに1~3回程度、
産卵→巣立ち→産卵→と繰り返すらしいのですが、
次の年に同じ穴を使うのは好きじゃないようです。

そこで最後の巣立ちが終わったら、
巣穴を埋め戻してあげるという「運用」が必要。
フレッシュな新築物件にしてやらないとダメなんですね。
カワセミブロックの埋め戻し
その際、コンクリの壁が建っていれば、
上から掘って、もう一回埋めてあげるのも可能ですが、
オール土の壁だと、積もうとしても崩れてしまう、と。

まー、言われてみればその通りなんですが、
やはり実際に使っている方の経験値はスゴイ。

ちなみに、この「埋め戻し」という運用方法。
宍道湖グリーンパークで、絶大な効果を上げているそうです。

こちらでは、カワセミ用営巣地を作って、
初めて迎えたそのシーズンに、いきなり営巣成功アップ

しかし!

上手くいったと思っていたら、
その翌年から営巣しなくなってしまったダウン
そこで埋め戻しをしてみたところ─────

その次のシーズンに、再び営巣成功アップ
これ以降、毎回埋め戻しをするようにして、
昨年まで3年連続で営巣継続中アップ
今年も既に抱卵しているようなので、
このまま無事に行けば、
4年連続の営巣成功まちがいなしですアップアップ

埋め戻しスゴイ!

港区セミプロも参考にしたいと思います。
宍道湖グリーンパークさま、ありがとうございました!
【オカモト】

地図はこちら



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Posted by カルガモプロジェクト at 19:56│Comments(0)
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