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2009年06月06日

カルガモプロジェクトの生い立ち その2

2007年に区の住民参画事業としてスタートしたカルガモプロジェクト

頭の中にあった
運河の上に浮かぶ野原を作ってカルガモの巣にしたい・・・・
という漠然としたアイデアはあっても、
具体的にどのような構造にしたら良いのか???

木に吊るす鳥の巣箱は数多くの成功例を基にしたノウハウの蓄積があります。

しかし、カルガモの巣に関しては
前例が存在しないということがわかりました。

ニューヨークのハドソン川に墜落した旅客機の事故原因とも言われるバードストライク
水辺に作られる事の多い空港建設時には鳥の生態調査は欠かせないのだそうです。
国土交通省には水鳥の専門家がいらっしゃいました。

港湾空港技術研究所 桑江朝比呂さんをお招きしてアイプラでWSを開催!

桑江さんからは、前例がないから、参考にするべきものは無いけれど
自分達でカルガモを観察し、データーを集め、工夫し、適切な方向を導き出していくことは
それ自体が研究であり、大きなチャレンジなのだと背中を押して頂きました。

そして、前例がないのだから、成功すれば世界初だとも!

草を植えても、運河は海だから海水で草が枯れてしまうかも知れない・・・
揺れる浮島で巣作りをするかどうか・・・

すべてはチャレンジです。

基本レイアウトは頭にあったのですが、間仕切りをどうするかは皆で相談して決めました。
カルガモプロジェクトの生い立ち その2

1)半分の面積を占める大部屋
2)残りの半分の面積の中部屋
3)中部屋を更に半分にした小部屋が2つ

全部で4部屋

製作は、区から地元工務店に依頼してもらいました。
そして、待望の納品日!

不思議な物体が田町駅前のスポーツセンターに運ばれてきました。
カルガモプロジェクトの生い立ち その2

カルガモプロジェクトの生い立ち その2
裏側-オレンジ色の物体は発泡スチロールの浮力体です。

カルガモプロジェクトの生い立ち その2
白い紐のようなものは給水シート。
草が枯れないように水を吸い上げるために取り付けました。

・・でも、そんなモノは必要ないと後でわかるのですが・・・

トラックに積んで、
カルガモプロジェクトの生い立ち その2

高浜水門横にある東京倉庫運輸さん(屋上にヘリポートのある倉庫)の護岸から海へ
カルガモプロジェクトの生い立ち その2

船に引かれてどんぶらこ
カルガモプロジェクトの生い立ち その2

ミナモ桟橋で500kgの土と荒川で採取してきた草を植えます。
カルガモプロジェクトの生い立ち その2
ゴミ袋に5袋ぎっしり採ってきたのに、植えるとまばらにしかなりませんでした・・・

カルガモプロジェクトの生い立ち その2
東京都の許可を受けた水域にアンカーで固定します。

芝浦アイランドのエアタワーのエントランスホールをバックに
カルガモプロジェクトの生い立ち その2

このまま、春を待って、カモが巣を作るのを待つだけ・・・
と思っていたら

大問題発生!

計算上は、底に取り付けた浮力体の力で浮き上がる予定だったのですが
500kgの土が水を吸って、どんどん重くなり島が沈んできてしまったのです!!
カルガモプロジェクトの生い立ち その2

オーマイガー!

僕たちは悩みました。

引き上げれば、その重みで浮島は壊れてしまうでしょう・・・
浮力体を底に取り付けるには、誰かが潜って取り付けるしかない・・・

2007年12月30日の事でした。

つづく


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Posted by カルガモプロジェクト at 10:21│Comments(0)カモプロ
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